📕研究内容

この研究室では、制御理論・最適化・機械学習・応用数学などの数理工学分野における理論を中心とした研究に取り組んでいます。

JST CREST:AI集約的サイバーフィジカルシステムの形式的解析設計手法

AIを構成要素として含むCPS (AI-CPS) の安全性・信頼性の担保は、 早急に研究を進めるべき課題です。本研究ではAI-CPSの安全性・信頼性を担保するための 数学に基づく強固な形式的設計手法を研究します。また、様々な現実的なモデルで ケーススタディを行い、その効果を実証します。フランスの研究チームと共同で 研究を推進することで、お互いの強みを補完しつつ、レバレッジを効かせた研究推進を 行います。(主たる共同研究者として参加しています) 研究紹介 (PDF)

JST さきがけ:リスク・アウェア制御理論の構築とその展開

セーフティ・クリティカルな動的システムの自動化が加速しており、 多様な不確実性下でも高い信頼性を有する制御設計が必須です。しかし既存の制御理論は、 不確実性への対処はある程度可能であるものの、稀な重大事故による損失を適切に考慮することは できません。本研究では、テール・リスクを定量化して制御設計に反映させることで 損失を最小限に抑え、信頼性と安全性を確保するリスク・アウェア制御理論を構築します。 研究紹介 (PDF)

JST CRONOS:視覚情報の時空間スパース性を活用した計測・通信・制御の協調設計

制御システムにとって真に必要な「視覚情報の時空間スパース性」に着目します。 この観点から、現在開発中のハードウェアレベルで時空間圧縮を実現する 「イベントカメラ・フーリエ光学融合型センサ」を制御に利用するための技術を開発します。 研究紹介 (PDF)

JST 創発:構造不確実性と時間変化に対応する次世代グラフ信号処理(2026年度開始予定)

現実のネットワークは構造が不確かで時間変化し、得られるデータも不完全です。 本研究では、不確実性のモデリングと動的変化の取り扱いに長けた制御理論の知見を活用し、 ネットワーク上のデータ解析技術を革新します。グラフ構造の事前知識を 「不確実性」として明示的にモデル化することで、曖昧な情報を活かした高精度・高効率な 分析を実現し、気象観測ネットワークや通信ネットワークなど幅広い分野に 新たな展開をもたらします。

過去のプロジェクト

  • 神経科学と制御理論によるピアノ演奏適応過程の統合的解釈(休止中)
  • 不確かなプラントのためのネットワーク化制御理論の構築:省リソース化の実現に向けて(終了)

👥メンバー

  • 教員: 岸田昌子
  • ポスドク: 1名(インドネシアから)
  • 訪問学生: 1名(中国から)
  • 共同指導学生(修士、博士): 6名(国内他大学)

🙌一緒に研究する

以下の方法があります。

🎓筑波大学の学生・受験生

本研究室は、自主性を重視するスタイルです。自分で時間やタスクを管理し、 研究に関する相談や議論の相手として教員を積極的に活用すること を期待しています。 質問にはできるだけ早く回答しますので、 自分から動きましょう!

その一方で、締め切り直前の論文や発表資料の添削はできません。 添削が必要なものは少なくとも1〜2 週間程度の余裕を持って送付してください。 完成度を高めたい場合は何度もやり取りが必要になるため、さらに時間に余裕が必要です。 推薦状など、その他の書類作成についても同様です。

  • ミーティング:原則週1回(対面あるいはオンライン) + 随時 Slack で質問可
  • 作業場所:研究室/自宅など(現時点で研究室としての決まりなし)
  • 研究テーマ: 数理工学分野で自身の興味のあるテーマ、あるいは進行中のプロジェクトに関連するテーマなどから相談して決定
  • 共同指導:他大学教員との共同指導も相談により対応可
  • 求める知識:線形代数・微分方程式の基本、数学が好きであること
  • 求める英語力:研究関連トピックについて読む・書く・聞く・話す力が身についている、あるいはこれから身につける意思があること
  • 求める生成AI力:振り回されずに使いこなせること(妄信は🙅 論文や教科書で裏付けを取ることを習慣づけてください)

上記 JST の進行中のプロジェクトに関連するテーマであれば、RA としての雇用の可能性があります。 時期によっては TA としての雇用が可能なこともあります。それ以外でも、数理工学系のトピックであれば指導可能ですので、 関心のある人は相談してください。

👩‍🎓ポスドク

JSPSの 特別研究員 を受け入れています。JSTのプロジェクト関連のテーマで募集することもあります。

✈️ビジター

国内外から、共同指導学生や訪問学生を受け入れています。

🤝共同研究・コンサル

他大学の教員や企業との共同研究は歓迎です。

📍アクセス/連絡先

🚌アクセス

研究室は、TXつくば駅からバスで10分ほどの 「筑波大学第3エリア工学系学系F棟」にあります。 鹿野先生のページ が詳しいです。

✉️連絡先

メール: kishida[at]cs.tsukuba.ac.jp